ヨーロッパ26ヵ国にビザなし滞在可能!そのルールとは??

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こんにちは、私です。

日本のパスポートを持っていれば、多くのヨーロッパ諸国にビザなしで滞在できるってもうご存知ですよね?

このビザ免除制度のことを、”シェンゲンビザ”なんて呼んだりすることがあるわけだけど、このビザがなんとも複雑でわかりにくい。日本の外務省とか、各国の公式HPとか呼んでみても”???”となるわけですね。

そこで今日は、このシェンゲンビザについてできるだけわかりやすく解説したいと思います。

では、さっそく〜

1. ヨーロッパ中長期旅行には必須知識のシェンゲンビザ。

日本人は観光目的であれば、世界の190ヵ国以上にビザなしで入国できるから、一般的な1〜2週間の海外旅行する場合に、ビザなんて複雑なことは気にしなくていいんだけど。

世界一周中で特にヨーロッパを隅から隅まで見て回りたい!などなど、中・長期の滞在を考えている人は知っておかないと違法滞在・強制送還になりかねないのがこのシェンゲンビザ!

このルールにのっとって、事前に日程を考えておかないと不法滞在になりかねないのです。

ひとことで言うと、「3ヶ月はビザを持っていなくてもヨーロッパに滞在できますよ」ってことです。

そう言われてもヨーロッパってどこからどこまで?欧州連合のこと?ユーロ使ってる国のこと?

いやいや、ここで言うヨーロッパとは、”シェンゲン協定加盟国”なのです。

2. シェンゲン協定加盟国は一つの大きな国

・シェンゲン協定加盟国は国境審査なしで国境を超えられる。

シェンゲンビザで日本人が入国できる国はシェンゲン協定に加盟している国です。

さらに、シェンゲン協定に加盟している国々の中の移動であれば、国境審査なしで国境を超えることができるよう規定されています。

日本人が海外に行く時には旅先で入国審査を受け、パスポートにハンコを押してもらいますよね。複数国周遊するときにはその国の数だけ入国審査があります。

ところがヨーロッパでは、シェンゲン協定加盟26ヵ国(2018年6月現在)を一つの大きな国とみなすので国境審査は、その26ヵ国以外の国に出入りするときだけでいいと言うこと。

・シェンゲン協定加盟国は以下の26カ国。(2018年6月現在)

  1. アイスランド
  2. イタリア
  3. エストニア
  4. オーストリア
  5. オランダ
  6. ギリシャ
  7. スイス
  8. スウェーデン
  9. スペイン
  10. スロバキア
  11. スロベニア
  12. チェコ
  13. デンマーク
  14. ドイツ
  15. ノルウェー
  16. ハンガリー
  17. フィンランド
  18. フランス
  19. ベルギー
  20. ポーランド
  21. ポルトガル
  22. マルタ
  23. ラトビア
  24. リトアニア
  25. リヒテンシュタイン
  26. ルクセンブルク

注意!イギリス・アイルランドはシェンゲン協定加盟国ではありません。

・アメリカ合衆国をイメージするとわかりやすいかな。

アメリカには50の独立した州があるわけですが、一度アメリカに入国してしまえば、どの州に行くにも出入国審査は必要ありませんね。

アメリカ合衆国という大きな一つの国を出入りするときだけ国境審査が必要ということです。

3. 180日間で最大90日間シェンゲン協定加盟国に滞在できる

ただし、ここで問題なのは

日本人が、シェンゲンビザ(ビザなし)を利用してシェンゲン協定加盟国内に滞在できるのは、”あらゆる連続した180日の間で、シェンゲン協定国内に最大90日間”ということです。

つまり、180日間のうちの90日間しか、シェンゲン協定加盟国内に滞在することができないので、他の90日間はシェンゲン協定加盟国外にいないといけないんです。

シェンゲンビザ/協定って国境審査がいらないメリットがある反面、加盟国26ヵ国もあるのに90日しか滞在できないと言うのは、日本人にとってはデメリットでもあるのです。

(もちろん加盟国発行のパスポートを持っている人は90日なんて期限はないからただ国境審査が免除されるメリットしかありません。)

だから、ヨーロッパ周遊やゆっくり長期間滞在したいなんて思っている人はじつは注意が必要なんです。

・かなり複雑な滞在日数のカウント方法

この”あらゆる連続した180日間で、最大90日間”というルールがなんとも複雑でわかりにくいので、パターンを例にあげて説明しますね。

ここではそれぞれ実際の月日数にかかわらず、わかりやすく1ヶ月30日として考えるのと、

シェンゲン協定国内を”SG”、それ以外を”日本”と表記してますが、シェンゲン協定国外であれば日本に限らずイギリスでもウクライナでもロシアでもどこでもOKです。

ヨーロッパビザなし滞在パターン

今回あげたパターン3つのシェンゲン加盟国内の滞在期間はすべて同じの12ヶ月(360日)のうち、6ヶ月(180日)。

さあ、合法滞在なのか違法滞在なのかを考えてみましょう。

・パターン1:

  • ○1月〜6月の180日間のうち、2月〜4月の3ヶ月(90日)滞在
  • ○2月〜7月の180日間のうち、2月〜4月の3ヶ月(90日)滞在。
  • ○3月〜8月の180日間のうち、3月〜4月の2ヶ月(60日)&8月の1ヶ月(30日)、合計3ヶ月(90日)滞在。
  • ○4月〜9月の180日間のうち、4月の1ヶ月(30日)&8月〜9月の1ヶ月(30日)、合計3ヶ月(90日)滞在。

・・・・

と考えていくと、パターン1ではどの180日間を切り取っても90日以内の滞在に収まっているから問題ありません。

・パターン2:

  • ○1月〜6月の180日間のうち、1月の1ヶ月(30日)&3月〜4月の2ヶ月(60日)、合計3ヶ月(90日)滞在。
  • ○2月〜7月の180日間のうち、3月〜4月の2ヶ月(60日)&7月の1ヶ月(30日)、合計3ヶ月(90日)滞在。
  • ○3月〜8月の180日間のうち、3月〜4月の2ヶ月(60日)&7月の1ヶ月(30日)、合計3ヶ月(90日)滞在。
  • ○4月〜9月の180日間のうち、4月の1ヶ月(30日)&7月の1ヶ月(30日)&9月の1ヶ月(30日)、合計3ヶ月(90日)滞在。

・・・・

と考えていくと、パターン2でもどの180日間を切り取っても90日以内の滞在に収まっているから問題ありません。

・パターン3:

  • ○1月〜6月の180日間のうち、3月〜4月の2ヶ月(60日)滞在。
  • ○2月〜7月の180日間のうち、3月〜4月の2ヶ月(60日)&7月の1ヶ月(30日)、合計3ヶ月(90日)滞在。
  • ×3月〜8月の180日間のうち、3月〜4月の2ヶ月(60日)&7月〜8月の2ヶ月(60日)、合計4ヶ月(120日)滞在。

・・・・

なんとパターン3は3月〜8月のうち120日間滞在しているので違法滞在となってしまうわけですね。

4. 理論上は可能でも…。入国審査官次第で入国拒否になるかも?

この”あらゆる連続した180日間のうち最大90日”というルールを守れば、理論上は何度入出国をしても合法的に滞在できます。

しかし短期間のうちに何度も出入国を繰り返して入国審査官に怪しまれると入国拒否という判断が下されてしまうこともあり得るので注意しましょう。

誰かが入国できたからと私も大丈夫だろうと決めつけるのも厳禁!

また、このルールは変更の可能性もありますので、ご旅行の際は最新の情報をお確かめください。

5. まとめ:

いかがでしょうか?

日本人にとっては、メリットにもデメリットにもなりうるこのシェンゲンビザをうまく活用したいですよね。

何かあったとき”知らなかった。”では済まされないのでいかにこのシェンゲンルールを守るかを考えながら、ヨーロッパ滞在を楽しみましょう。

また、シェンゲンビザよりも、優先されて適用される個別の協定や条約が結ばれている国もあるので、各個人の条件に合わせて事前に確認することをおすすめします。

そして、何を隠そうポーランドは日本と二国間協定を結んでいる国なんです。

次回は、シェンゲンビザよりも優先される、ポーランド-日本の二国間協定に関してシェアします。

それでは、また〜

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